予約はおろか、電話すらまったく通じないほど。
これまでに幾度と無くチャレンジしていたのだが、今回、ようやく訪問する機会に恵まれた。
…ということで、かなりの巨編になりそうなので、数回に分けてのレポートとなる。

料理はその日のおまかせコースのみなのだが、メニューが配られた。

白紙のメニューで、料理名の記述はない。
左側にはシェフの料理への取り組み方が記されている。
粋な演出に、否が応にも期待が高まる。
シャンパン

うっかりして、エチケットを撮影したのはこの1種類のみ。

シャルドネを使用したシャンパンは香り高く、食事の滑り出しにはもってこい。
テーブル上には大理石のプレートがセットされている。

アミューズ

バター感たっぷりの温かいサブレに薄切りにした岐阜県産の椎茸を載せた皿。

椎茸にはポルチーニ茸の粉末が満遍なく掛かっている。この香りの芳醇なこと。シェフのエッセンスが垣間見れる一皿。
カスレ

豪快なビストロ料理の代表作も、こちらのシェフの手にかかると、かくも上品な姿になる。白いんげん豆やイベリコ豚の生ハムなど、使用する材料はカスレそのものだが、これを独自の解釈で再構築した一皿。

センスの良さが光る一品。
パン

パンはカイザーさんの品を使っているとのこと。ライ麦と全粒粉を使った天然酵母のパンはもっちりとした食感で、ほのかな酸味が心地よい。ドイツパンに近い印象を受ける。
前菜のハイライト

カンテサンスのスペシャリティのひとつ。自重だけで絞ったイタリア産のオリーブオイルの中に京都産山羊の乳で作ったババロアが入る。味付けはゲランド産の塩のみという至ってシンプルな構成だ。
皿の上に配されたのは、百合根とマカダミアナッツ。
噂には聞いていたものの、目の当たりにすると、オイルの量にひるむ。しかし口にすると、芳醇な香りが口中に広がり、円やかな舌触りに驚く。オイルにエグ味や刺激が無く、限りなく透明度が高い。太陽の恵みを頂いていると言っても過言ではないひと皿。塩使いが実に巧みだ。
また、百合根、マカダミアナッツも意外な組み合わせだが、とても効果的。
まだまだ前菜は続く。

北海道産のポロネギを2時間掛けて煮込み、繊維状に割いたものに、上質の赤ウニが彩りを添える。野菜の中にはフレンチでは珍しい香菜も使われていた。
ポロネギの柔らかい甘みと赤ウニの濃厚な旨味の橋渡しをしているのが、絶妙な量のマスタード。カリカリのクルトンを混ぜ込んで頬張ると、もうワインが進むこと!撮り忘れたけど…。
(その2へ続く)



